出張買取の心得

出張買取を受ける前に

出張査定に限った話ではないですが、車を売却する際に最も大切な心得は、「自分が車を売る側で、相手(買取店)は買ってくださるお客様」という立場を認識することです。何事によらず、商品を売る側よりも、買い取ってお金を支払う側が立場としては「目上」になります。卑屈になる必要はないですが、横柄な態度は筋違いというものです。

そして査定を受ける愛車は大切な商品です。魅力的に見せる努力をするのは当然です。キズやヘコミを修理する必要はないですが(修理してもその費用を補えるほど査定額は高まらない)、ワックスを掛けたり、コンパウンド(研磨材)で細かなキズを目立たなくする程度の処理はしておきたいところです。車内、エンジンルーム、荷室の清掃も大切です。査定士が訪れる時間は夕方を指定しましょう。晴天の昼間だと細かなキズが目立ちますが、夕方であれば分かりにくいからです。さすがに天候までは指定でませんが、雨天であればさらにキズが目立たず、ワックス掛けの美しさは際立ちます。

査定士によれば、「査定を受ける前の洗車は重要です。汚れて査定に出すお客様が、日常的なメンテナンスをキッチリと行っていたとは考えにく、そこで細かなところまでチェックしますが、キレイになっていると、大切に扱われてきたクルマだろうと思います。雨の日に雨滴が玉になってボディを流れたりすると、心証はやはり良くなります」とのことだ。洗車をしたことで査定額がどの程度高まるかは車両の状況次第だが、少なくとも減点にはなりません。そして洗車をすることは、商品を買っていただく側のマナーでもあります。結婚式に正装をしていくとか、そういうことに通じるところがあります。損得勘定よりも、今まで使ってきた「愛車の晴れ舞台」と考えて、キレイにしておきたいところです。

査定額を上げる秘訣

しかしその一方で、損得勘定も重要です。好条件で売却するには複数の業者に査定してもらい、比較検討する必要があります。さらにいえば、最初に提示される査定額には上乗せする余地があり、セリに掛ける要領で金額を高めることも可能です。出張査定に訪れた買取店のスタッフは、当然ながらその場で商談を決着させようとしますが、「後日、改めてご連絡します」と言わねばなりません。この後で別の業者がさらに高い査定額を提示した時は、その金額をもう一方の相手に伝えて上乗せを図ります。新車ディーラーのセールスマンに対しても同様です。複数の買取店と新車を買うディーラーの間で、査定額を競わせながら高めていくと好条件を引き出しやすくなります。

以上のように、愛車をキレイにした上で査定を受け、なおかつ即決はせずに後日の商談に繋げることが査定額を高める秘訣です。