故障車でも諦めない、「部品取り」というクルマの需要

「部品取り」という需要について

自分が所有している車が故障車だとしても、査定してみると「部品取り」形で値段が付く場合があります。もちろん全ての車が部品取りできるわけではないですが、ここではAさんの事例をもとに解説していきましょう。

かつて所有していた古いフランス車

Aさんは、かつて1台の古いフランス車を所有していました。クルマに興味のない方からはポンコツと蔑まれて(さげすまれて)いましたが、フランス車の愛好家の皆様からは常に憧れのまなざしを集めていました。

突然の故障、入手不可能な部品

そんなフランス車のエンジンが、ある日を境に突然かからなくなりました。バッテリー交換をはじめ自分でできることを色々と試してみましたが、古いフランス車のエンジンは再び息を吹き返すことはありませんでした。

フランス車をトレーラーに乗せて、いつもお世話になっている修理工場に運んで調べてもらいました。診断結果は、セルモーターが修復不可能なほど傷んでいるが、セルモーターを交換しても再始動できるかどうかわからない、ということでした。

現在であればオークションサイトを使って、世界中の愛好家同士で交換部品を融通しあうことができますが、昔はそれほど容易ではありませんでした。当時、日本ではほとんど普及していない古いフランス車。しかも、そのセルモーターだけを日本国内で手に入れることは、残念ながらその頃は不可能でした。

修理工場は奇跡が起きる場所

Aさんに与えられた選択肢はたった2つでした。それは、再びトレーラーの陸送費用を支払って自宅の車庫の中で奇跡を信じて待つこと、そして、廃車費用を支払って次のクルマを探すこと。現実的なのは、もちろん後者です。Aさんもそうするつもりでした。しかし、修理工場の方が思いがけない提案をしてくれました。

「エンジン以外の状態はいいわけだから、部品取りとしてウチで下取りさせてくれないか? エンジンだって、バラバラにすれば使える部品はあるから……」と。

修理工場の方は3時間ほど時間をかけて流用可能な部品をリストし、それぞれの部品に値段を付けてくれました。もちろん、一つひとつの部品の値段はとても小さなものです。しかし、それらの合計から廃車費用を差し引いた金額を見たら驚きました。店頭に展示してあったクルマが買える金額になっていたのです。

Aさんは、つい最近までその時に展示してあったクルマを所有しておりました。そのクルマを購入する時に支払った費用は、登録料だけだったそうです。

インターネットは奇跡を手繰り寄せられる?

動かなくなった古いフランス車に思いがけない値段が付いたことは、果たして奇跡だったのでしょうか。

Aさんの持ち込んだ修理工場が、クルマに部品としての価値を見出してくれるという確証は全くありませんでした。あの時の奇跡の正体は、いつもお世話になっていた修理工場の方が部品ごとの価値をすでに理解されていたという、単なる偶然だったのです。

今、Aさんが当時と同じように動かなくなった古いフランス車を所有し、その修理工場も廃業していたとしたら、Aさんに与えられた選択肢は他にはないのでしょうか。

今ならば、動かなくなったクルマの様々な部品の写真を撮影して、世界中の愛好家やそのコミュニティにメールを送り、反応の良かった部品から順番に取り外して、オークションサイトに出品するという手段もあるでしょう。

しかし、もっと簡単な方法があります。それは、必要事項を入力して登録を行うだけで、全国津々浦々の専門業者が査定価格を提示してくれる、一括査定サービスです。奇跡や偶然を信じながら、自分の足で動かなくなったクルマの価値を見出してくれる人を探すよりも、はるかに効率的です。

また、車庫の中で動かないまま眠っている車があり、廃車を検討されているならば、一括査定サービスを利用することをお勧めします。廃車には2万円前後の登録解除手続き費用や解体費用などの他に、自走不能なクルマの場合には陸送費用もかかるので、比較検討するだけでも十分に価値はあるのではないでしょうか。