車体の傷は直すべきか、そのまま査定に出すべきか

どんなに気を付けて車を運転していても、些細なことで傷やへこみは付いてしまいます。塗装のさびやすれも避けられません。車の傷は深さや大きさにもよりますが、査定額の減額にも直結します。それでは、査定を受ける時にはそれらの傷を修理したほうがよいのでしょうか。中古車の査定と車の傷やへこみなどの関係について詳しく紹介します。
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中古車の査定に車体の傷はどれくらい影響する?直したほうがよい?
どんなに気を付けて車を運転していても、些細なことで傷やへこみは付いてしまいます。塗装のさびやすれも避けられません。車の傷は深さや大きさにもよりますが、査定額の減額にも直結します。それでは、査定を受ける時にはそれらの傷を修理したほうがよいのでしょうか。中古車の査定と車の傷やへこみなどの関係について詳しく紹介します。
※「中古車査定依頼サービスに関する注意点」をご確認の上、ご利用ください。
車の査定は減点方式によって行われます。1点につき1,000円の減額となり、査定額から引かれていきます。その基準は一般財団法人 日本自動車査定協会によって定められています。傷の深さや大きさによって評価が変わり、どこに傷やへこみがあるかで基準となる大きさの判断も違ってきます。傷の深さや大きさ、へこみの大きさは、下記のとおり区分されます。
上記のうち、上2つの傷は浅い傷とされて、査定にはほとんど影響しません。それは傷があっても修理が容易に済むためです。ただ板金まで必要になる傷は深い傷とされ、査定額が下がってしまいます。
ここでいうカードサイズというのは、一般的なキャッシュカードやクレジットカード程度の大きさのことです。それでは、それぞれの大きさの傷やへこみがどの程度の減点や減額になるのかみていきましょう。
1cm未満の傷やへこみはほとんど査定に影響しません。それはその程度の傷は再塗装だけで済むなど修理が簡単にできるためです。
浅い傷、へこみ | 10点減点(10,000円減額) |
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深い傷 | 15〜20点減点(15,000〜20,000円減額) |
1cm未満やカードサイズ未満の傷でも複数か所に多数ある場合はこの限りではありません。さらなるマイナスになる可能性もありますので注意しましょう。
浅い傷 | 20点減点(20,000円減額) |
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深い傷、へこみ | 15〜50点減点(15,000〜50,000円減額) ※部位によって異なる |
傷やへこみの数によっては合算されて、より大きな減額につながることもあります。
浅い傷 | 30点減点(30,000円減額) |
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深い傷、へこみ | 20〜80点減点(20,000〜80,000円減額) ※部位によって異なる |
浅い傷 | 交換費に相当する金額 |
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深い傷、へこみ | 65〜150点減点(65,000〜150,000円減額) ※部位によって異なる |
A4サイズ以上では、さらに各パネルの半分を占める傷かどうかでも評価が違ってきます。パネルの半分以上に傷やへこみがある場合は交換が必要と判断され、より大きなマイナスに傾いてしまいます。
修復歴がある事故車は大幅に減点されてしまうので注意が必要です。たとえ見た目に傷やへこみなどがなくても、修復歴は査定士にかかればすぐにわかります。修復歴や事故車については「事故車や不動車(動かない車)は売れる?」をご覧ください。
結論から言うと、査定の前に修理をするのはおすすめしません。それは査定額よりも修理費のほうが高くなってしまうことが多いからです。
小さい傷であれば自分で修理することも可能なため、修理費も抑えられます。ただ、その場合でも修理はしないほうがよいでしょう。自分で直した場合は、塗装のむらができてしまったり、表面を磨きすぎたりして余計にすり傷を付けてしまうこともあります。かえってマイナスとなる要素を増やす可能性は避けられません。車買取店や中古車販売店、ディーラーには自社の整備工場や提携している修理工場もあります。わざわざ自分で直すのではなく、そちらに修理をまかせたほうが安全です。
傷やへこみは確かに気になる部分ではありますが、車の査定を行う査定士の方は見慣れています。査定時には傷やへこみだけで判断されず、車の全体を見て評価を下します。気になって迷っているのであれば、ひとまずそのままの状態で査定をお願いするのもよいでしょう。提示された金額に納得できれば手放し、そうでなければ修理して乗り続けてもよいのです。
査定前に洗車や車内の清掃、消臭など最低限きれいに整えておくことは大事ですが、わざわざ傷やへこみの修理までする必要はありません。
車は基準となる正常な状態からどれだけ不備があるか減点方式で査定されます。そのため、きれいなほうが査定額が高くなるのは当然です。しかし、車に乗車している以上傷やへこみを避けられないのも事実です。細かい傷までいちいち修理していたらきりがありません。傷やへこみそのものよりも、洗車や清掃、コーティングなど、日々できるメンテナンスを欠かさずに行っていきましょう。愛車を大切に扱っていれば、多少なりとも査定士にプラスの心証を与えられます。傷やへこみがあっても車体や車内をきれいにしていれば、よほど大きな傷やへこみがない限り大幅に金額がダウンすることもないでしょう。
まずは一度、そのままの状態で査定に出すことをおすすめします。
※「中古車査定依頼サービスに関する注意点」をご確認の上、ご利用ください。
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